メディアでも取り上げられることが多くなってきたCBD。
睡眠改善やリラックス効果を求めて、試しにCBD商品を購入したいという方は増えています。
しかし、いざ店舗やネットでCBD商品を購入しようとすると、“フルスペクトラム”や”ブロードスペクトラム”、”アイソレート”といった表記があることに気づくと思います。
初めてのCBD購入なのに、聞き慣れない言葉が多くて
『結局どのCBDがおすすめなの?』
『フルスペクトラムとブロードスペクトラムの違いは?』
『どのCBDが1番効果があるの?』
と言ったような疑問を持たれている方も多いでしょう。
初見の横文字が続いて、なんだかIT系のような参入障壁さえ感じ、購入の判断が難しいですよね。
しかし魅力的なCBDだからこそ、しっかりとその理解をした上で、最適なプロダクトを選んでいただきたいと思っています。
そこで今回の記事では、『フルスペクトラムCBD』について、以下のような内容をまとめます。
- フルスペクトラムCBDの意味
- ブロードスペクトラムとアイソレートとの違い
- 3つのCBD原料の効果実感について
- フルスペクトラムCBDは違法?国内に存在できない理由
この記事を読めば、3つのCBD原料の違いについて正しく理解することができ、明確な理由を持ってプロダクト選びが出来るようになります。
この知識を通して、あなたの周りでCBDに興味を持っている人にも、適切なアドバイスをして頂けたら尚幸いです。
CBDのフルスペクトラムって何?
まず大前提として、CBDの原料にはフルスペクトラム、ブロードスペクトラム、アイソレートの3種類があります。
まずは最も有名である、『フルスペクトラムCBD』という原料について紹介していきます。
フルスペクトラムCBDはTHCが含まれている
CBDのフルスペクトラムとは、100種類以上のカンナビノイドが全て入ったCBD原料のことを指します。
勿論カンナビノイドの他にも、大麻草に含まれるビタミンやミネラル、たんぱく質、テルペン類なども数多く含まれています。
他の原料が何かしらの成分を分離させているのに対し、フルスペクトラムCBDは全てのカンナビノイド成分を含んでいます。
いわば”大麻草の生搾りジュース”のようなイメージ。
そして分離をさせていないということは、THCも当然含まれているということを意味します。
またアイソレートよりも、フルスペクトラムの方が耐性が付きづらいと言われることもあり、常用する方には身体への負担面でも安心です。
“FULL SPECTRUM”【意味】全範囲、全領域
フルスペクトラムCBD
全てカンナビノイド成分を含んだ原料。THCも含有。
フルスペクトラムCBDのメリット
フルスペクトラムCBDを摂取することの最大のメリットは、なんと言っても”アントラージュ効果” (ブロードスペクトラムの項で解説)への期待です。
海外では、その非常に多様な薬理効果を評価し、医療大麻を解禁する国が多くなっています。
この医療大麻には、効果を最大化する為にTHCも含まれた”フルスペクトラムCBD”が使用されています。
フルスペクトラムCBDと他の2つの製法を比較!
フルスペクトラムCBDの他にも、その含有成分から”ブロードスペクトラム”と”アイソレート”と区別されるCBD原料が存在します。
それぞれの特徴とメリットについて解説していきます。
ブロードスペクトラム(ディスティレート)
ブロードスペクトラムのCBDとは、CBDとそれ以外のカンナビノイドが1つ以上入った製品のことを指します。
ディスティレートと表現することもあるので、併せて覚えておきましょう。
日本ではTHCが法律で禁止されていることで、国内製品の殆どはブロードスペクトラムのCBDということになります。
カンナビノイドは約100種類以上あると言われていますが、ブロードスペクトラムの概念もあって、含有成分には幅が生じます。
- CBDに何か1つ別のカンナビノイドを加えれば、ブロードスペクトラム
- フルスペクトラムから何か1つでもカンナビノイドを除いても、ブロードスペクトラム
つまり安価なブロードスペクトラムCBDを選ぶと、CBDと数種類のカンナビノイドしか入っていなかったということも多くあります。
THCの入っていないブロードスペクトラムのCBDでも、アントラージュ効果引き出すことは可能なので、より多くのカンナビノイドを含みつつ、効果を更に引き出すと言われている、テルペン類の成分が含まれているプロダクトを選ぶと良いと思います。
“BROAD SPECTRUM”【意味】広範囲、広分野
ブロードスペクトラムCBD
CBDと、他の1つ以上のカンナビノイド成分も含んだ原料。
ブロードスペクトラムCBDを選ぶメリット
ブロードスペクトラムのメリットも、フルスペクトラム同様に”アントラージュ効果”が期待できると言うことです。
CBD以外のカンナビノイドが含まれていることで、その効果を相乗的に引き上げることが可能です。
日本ではTHCが禁止されているので、法律に遵守して、安全に効果実感を得られるのはこのブロードスペクトラムと言えます。
アントラージュ効果
アントラージュ効果とは、CBDが別のカンナビノイド成分と併せて摂取されることで、CBD単体(アイソレート)で摂取するよりもその効果が高まると言う現象です。
つまりフルスペクトラムやブロードスペクトラムでのCBD摂取の方が、アイソレートよりも効果実感が期待できるということです。
医療大麻にTHCが含まれているのは、このアントラージュ効果を利用して薬理効果を最大化する為なのです。
THCがなくてもアントラージュ効果は発揮しますが、カンナビノイドの完全体であるフルスペクトラムが、最も効果的であることは言うまでもありません。
しかしTHCが必要になるので、日本の法律では最大限のアントラージュ効果を発揮させる事はできないと言う認識です。
微量でもいいから、安全値でのTHC利用は認められるといいね。。
アントラージュ効果を最大化したい!
アイソレート
CBDアイソレートとは、他のカンナビノイドが入っていない、CBD単体を精製した製品のことを指します。
99%以上がCBDで占めているので、ピュアにCBDの効果だけを感じることができます。
アイソレートCBDは無味無臭の結晶や粉末状で、CBDオイルやリキッドに混ぜたり、化粧品や食べ物に混ぜるなど、使い勝手が非常に良いタイプになります。
『普段摂取しているものに、CBDを混ぜて試してみたい!』といったCBDビギナーの方には、是非アイソレートをおすすめいたします。
またCBDは脂溶性なので、水などに溶かして利用したい場合は乳化剤を使用することで再現が可能です。
(CBDは水溶性ではないので、乳化剤を使用したとしても、細かくなって見えなくなっただけで実際には溶けていません。)
“ISOLATE”【意味】分離
CBDアイソレート
CBD以外のカンナビノイド成分を除去した、CBD単体の原料
アスリートが利用するならアイソレートがおすすめ!
大麻草に含まれる多数のカンナビノイドの中でも、CBDだけは唯一、世界アンチ・ドーピング機構の規制対象に入っていません。
つまりアスリートが問題なく使用できるということです。
ドーピングの関係から、サプリメントなどの成分に対し非常に厳しいルールが設けられているスポーツ業界ですが、CBDアイソレートが許可されていることから、この安全性が世界的に認められているのだと言えるでしょう。
K-1の武尊選手や、木村フィリップミノル選手もCBDを愛用していることを公言しており、アメリカでは格闘技の選手がCBDを利用するのは一般化しているようです。
最近では武尊選手がCBDオイルのブランドを立ち上げたと発表しており、SNS上でも非常に注目を集めておりました。
格闘技の選手にはCBDの鎮痛効果が、ウケたみたいだね!
今後このように、アスリートがブランド立ち上げに関わるケースも増えてくるだろうね!
フルスペクトラムCBDが最強?3つの原料の効果実感で比較!
アントラージュ効果の項で説明いたしましたが、CBDはその他カンナビノイドやテルペン類と併せて摂取することで、その薬理効果が最大化します。
その含有成分は、種類は多ければ多いほど効果を感じやすいと言われているため、一般的には
- フルスペクトラム
- ブロードスペクトラム
- アイソレート
(フルスペクトラム>ブロードスペクトラム>アイソレート)の順で効果実感が強いと考えられます。
しかしCBDはアルコールと同様に、個人差を感じやすいものであり、またその使用シーンも様々なので、一概に効果が強いから(日本では)ブロードスペクトラムにしよう!とは考えなくてもいいと思います。
フルスペクトラムCBDは違法?国内で販売されているCBDについて
CBDは前項でも示している通り、カンナビノイド成分を何一つ分離していないので、THCも含まれています。
つまりは日本の現行法においては、フルスペクトラムCBDは違法になるということです。
フルスペクトラムCBDは国内では販売できない
ネットで『CBD フルスペクトラム』と検索すると、堂々と”フルスペクトラムCBD”であることを宣伝している商品が散見されます。
どうしてCBDの輸入がこれほどまでに厳重にチェックされているのに、ネットでは販売されているのでしょうか。
理由としましては、
- THCだけ抜かれたものを、フルスペクトラムと呼んでいる
- フルスペクトラムとブロードスペクトラムの違いを理解していない
- 単純に法律的にアウトなもの
のいずれかに該当すると思われます。
日本での利用は認められておらず、THCが入っている時点で違法であると判断されます。
フルスペクトラムと表記している商品のページを見ると、マーケティング的に、”敢えて”フルスペクトラムと呼んでいると推測できます。
しかし社会的にCBDの正しい知識を根付かせる為には、こうした間違った発信を事業者が行うのは、出来るだけ辞めて頂きたいものです。
法律の遵守は絶対条件なので、商品の成分表やCOA(検査結果)をしっかりと確認して、プロダクト選びを行いましょう。
CBD商品の購入に困ったら店舗に行って相談してみるのもアリ!
CBDショップ(ディスペンサリー)やCBDコーヒーなどの店舗では、オーナーや店長が少なからずCBDについて詳しいことが多いです。
他にもCBDビールやCBDシーシャなど、実店舗でCBDを体験できる機会も増えてきました。
東京だけに限らず、関西圏や福岡などにもCBDショップが展開されておりますので、是非興味のある方はある方は足を運んでいただきたいです。
きっと今以上に、自分の身体や状態にあったCBD選びができるはずです!
まとめ-フルスペクトラムCBDは効果面では最も魅力的!しかし国内では違法!
今回の記事では、『フルスペクトラムCBD』について、その特徴と他の2つの原料との違いを解説してきました。
全体を要約すると、以下のようになります。
- フルスペクトラムCBDは全ての成分が入っている!つまり大麻草の”生搾りジュース”
- アイソレートはアスリートにも人気
- フルスペクトラムCBDが最も効果が強い!しかしTHC含有なので日本では違法
3つの原料を比較して、フルスペクトラムCBDが最も魅力的であることがお分かり頂けたかと思います。
しかし国内の法律ではTHCを含むことは出来ないので、近い将来、微量でもTHC利用が解禁されることを願いましょう。
日本人はまだ、大麻草が持つ恐ろしいほど魅惑的なその効果を、完全に体験しないでいるのです。
だから決して『THC=悪』と判断せずに、CBDの効果を最大化してくれる”アシストの役割”も持ち得るのだと頭に入れておきましょう。
是非この記事を参考にして、あなたのCBD商品選びのお手伝いができたのなら幸いです。
以上「CBDのフルスペクトラムは違法なのか?その他の抽出方法との違いや効果を解説!」でした。