近年のCBDブームに便乗して、情報感度の高く、ペットの健康を願う飼い主さん達から、CBDやCBDオイルをペットに与えたいという声が増えてきております。
人間に対して、様々な薬理効果が期待されているCBD。
自分の愛するペットにも与えてあげたいという気持ちはとても分かります。
しかし臨床試験などの面で見ると、他の薬剤などに比べ、まだまだエビデンスが少ないのも事実です。
そんなCBDですので、小さなペットに摂取させることを不安に感じる方も多いことでしょう。
CBDに鎮痛効果やリラックス、炎症緩和などの効果が期待されていることから、安全なのであればペットの体調不良も改善し得る一手になる可能性がありますからね。
ペットが痛みや体調の不良を感じていた際、いざCBDを与えてあげたいと思っても、
『ペットにCBDを与えても危険じゃない…?』
『ペットの体調のためにCBDを与えたいけど、どんな効果が期待できるんだろう…』
『ペットにとって安全で、効果のあるCBD摂取量はどのくらい?』
と言ったような疑問を持たれている方も多いでしょう。
そこで今回の記事では、『ペットのCBD』について、以下のような内容をまとめます。
- ペットにもECS(エンドカンナビノイドシステム)は備わっている!
- CBDをペットに与えた効果
- ペットにCBDを与えて想定される副作用
- ペットにCBDを摂取させる際の注意点・ポイント
- ペットに摂取させるCBDの最適量
- 海外のペットCBDブランドも日本進出!?
この記事を読めば、今大注目のCBDをあなたの愛するペットに使う際の、様々な疑問が解消されるはずです。
これだけ可能性を秘めた成分なので、ペットの健康問題も解決してくれるのならうまく付き合っていきたいですよね。
この記事を通して、『CBD』があなたと愛するペットの日々を、より楽しく健康なものに変えてくれると信じています。
ペットにも存在する!?人間だけではないECS(エンドカンナビノイドシステム)
CBDには様々な薬理効果が期待されていますが、ペットに対しても同様の効果を発揮するのでしょうか。
その有効性を考える際、ECS(エンド・カンナビノイド・システム)という概念が重要になります。
まだCBDについて詳しく理解していない方は、以下の記事で確認できます。
エンド・カンナビノイド・システムとは
私たちの身体には、ECS(エンド・カンナビノイド・システム)という、恒常性(ホメオスタシス)維持のためのシステムが備わっています。
これは、外部環境の変化から身体を守るための働きであり、外から刺激を受けた際に、体内のバランスを取り戻し、肉体的な健康状態を一定に保つ働きをします。
エンド・カンナビノイド・システムは、記憶や食欲、骨の健康、新しい細胞の生成やホルモンバランス等を調整するために必要な機能です。
ストレスや疲労などによって、体内のバランスが崩れることで様々な病気を引き起こすといわれているほど、ECSは人間が生きていく上で欠かせない機能です。
例えば、ウイルスなど(外部刺激)が体内に侵入した際も、このECSが機能することによって、体内環境を元の状態に戻そうとするので、時間が経てば健康な状態に回復できるのです。
もしECSが機能しなければ、ウイルス侵入前の状態に身体を戻すことが出来ないので、非常に危険になりますね。
それだけECS(エンド・カンナビノイド・システム)が私たちにとって重要な機能だということです。
またECSとは、カンナビノイド受容体と内因性カンナビノイドの総称であり、カンナビノイド受容体に、内因性カンナビノイドが届くことで活性化します。
内因性カンナビノイドとは、謂わば”脳内大麻”のようなもので、大麻草に含まれるカンナビノイドと同じような成分が、体内で生成されたもののことを指します。
だからCBDやCBDオイル(内因性カンナビノイドと同じ効果を持つ)は、このECSの働きを高める作用があるとされているのです。
ECSがあるのは人間だけじゃない?
このエンドカンナビノイドシステムですが、実は人間だけに備わっている訳ではありません。
犬や猫を含む全ての哺乳類には、基本的に、このECS(エンド・カンナビノイド・システム)が備わっていると言われています。
エンドカンナビノイド受容体に届いたカンナビノイドが吸収され、ECSの機能によって身体に作用するという仕組みになっているので、CBDが人間に薬理効果をもたらすように、ペットにも同様の効果をもたらすのではないか、と考えられているのです。
海外ではかなり認知度も上がってきていて、多くの飼い主が、CBDがペットの発作、睡眠、食欲の改善に役立ったと主張しているようなんだ。
CBDは長い間研究も規制されていたことから、こうした事例証拠(臨床試験などの正式な研究結果ではなく、効果をもたらしたとされる実例のこと)も、数多く存在しています。
CBDをペットに与えるとどんな効果がある?
海外での需要も相待って、現在はペットにもCBDの効果が期待されていますが、実はまだペットに対するCBDの正式な研究はありません。
しかし、前項で記載の通り、人間以外の哺乳類にもエンド・カンナビノイド・システムが存在しているため、CBDが高い確率でペットにも効果的だと言われているのです。
果たしてがんやてんかんと言った、人間で効果が期待されている症状に対しても、CBDはペットに有効なのでしょうか。
注意:CBDは医薬品・医薬部外品ではなく、まだまだ臨床試験などの研究が今もなお行われている発展途上分野です。今回の記事では、あくまでもCBDに期待される一般的な効能効果を事例証拠などをもとに紹介しております。
CBDはペットのがんには効果的?
CBDは人間に対しては、発癌性物質の抑制に効果があるという研究結果も出ています。
※ボストンのメディカルセンターにより、試験管内の研究においてCBDが正常な細胞の損傷を最小限にしながら、がん細胞を死滅に導いたことが報告されている。
犬や猫などのペットにもエンド・カンナビノイド・システムが存在している以上、人間と同様にCBDが抗がんや、その痛みの緩和に寄与することは十二分に考えられます。
またマウスの研究では、CBDが乳がん細胞の増殖を遅らせたり、皮膚がんの進行を遅らせることも指摘されています。
まだまだ研究途上なので断言は出来ませんが、マウス実験でも証明されたということは、猫や犬などのペットのがん細胞に対しても、CBDが効果を現す可能性が高いとは言えるでしょう。
現在のペットのがん治療は、費用がかなりかかる上に、抗がん剤の副作用で嘔吐や食欲不振も起こり得ます。
今後の更なる研究を通して、よりペットの体に負担のかからない、CBDという新しい治療法が確立さえることを祈るばかりです。
CBDはペットのてんかんには効果的?
がんに対し、てんかんについては、CBDのペットへの服用に関する研究や事例証拠が数多く存在します。
1日2回のてんかん発作があった猫にCBDの投与を開始したところ、10日後には、発作が2日に1回に減少したみたいだね!
てんかんに関しては、似たような事例証拠での報告が多いみたいだね!
てんかん発作のある犬(特定の種類のてんかん)にCBDを摂取させたところ、既存の抗てんかん薬と同じレベルの効果があったことが証明されています。
またCBD単体ではなく、抗てんかん薬との併用によって、発作回数の頻度減少や、投与後の不快感の改善があったというような声も多いです。
従来の抗てんかん薬よりも副作用が起きにくかったり、発作の持続時間を短くすると言った効果も期待されているようです。
このように、CBDがてんかん発作に対して治療効果があることが多くの研究で指摘されており、今後の研究の進捗を通して、既存薬の代替になることは十分考えられます。
ただし、あくまでもペットの個体差により摂取量などは変わるので、ペット用のCBDオイルを購入した際は、かかりつけの獣医に相談するようにして下さい。
人間に対するCBDの副作用に関しては、こちらの記事で確認できます。
他にも事例証拠から期待されるペットに対するCBDの効果・効能
また、臨床試験(健康な人や多くの患者への投与をもとに、薬の安全性や有効性を調べる実験)としての研究成果は出ていませんが、海外では次のようなペットの症状に、CBDが効果的であるとされています。
- てんかん
- 抗不安(雷などへのペットの震えetc)
- 慢性痛の緩和
- 嘔吐
正式な研究のエビデンスではなくとも、事例証拠も有効性を判断する際には、有益な内容ですね!
CBDをペットに与えても大丈夫?副作用はないの?
この記事で何度も指摘しております通り、個体差や体の大きさなどもあり、確実とは言い切れませんが、ペットにも人間同様にECSが備わっています。
つまり、CBDを摂取することでの薬理効果や、副作用は基本的に同じであるというイメージを持っておきましょう。
ちなみに、2017年WHOはCBDの安全性を正式に公表しております。
公式の文書では、CBDを使用することで深刻な健康被害を引き起こすことはないとされています。※これはあくまで人に対しての副作用について言及しています。
人間への研究も発展途上なので、今日ではまだペットを対象にした研究は多くありません。
しかしCBDを摂取したことで、重大な副作用が生じたというような事例証拠も報告はされていない現状です。
ここで、ペットにCBDを与えることで生じる可能性のある副作用を紹介するよ!
犬にCBDを投与した際に現れた副作用は、
- 口の渇き
- 血圧低下
- 下痢・嘔吐
- 傾眠傾向(眠気)
が挙げられます。
実際にCBDを摂取しても大きな副作用は確認されていないのですが、CBDを多量に投与しすぎてしまったケースでは、血圧低下や傾眠傾向の症状が出たことも指摘されています。
またCBDには唾液の分泌抑制の作用もあるとのことで、口の乾きが症状として出ることもあるようです。
しかしまだまだ研究が発展登場な関係もあって、事例証拠が多いことから、CBDとは関係のない外部環境によって反応を起こしていることも考えられます。
事業者目線では安全であることを訴えますが、同じ哺乳類でも人間とペットでは違う点もあるので、飼い主は責任を持ってCBDの管理をするべきです。
少しでもペットにCBDを与えたら、容態の変化には細心の注意を払わないとダメだね!
CBDをペットに与える際の注意点・ポイント
ペットの身体は人間と比べて小さい上に、カンナビノイド受容体の量や存在する位置も異なります。
飼い主自身がCBDを使っているからと言って、同じような感覚でペットに与えてあげるのは危険なので、以下のポイントを意識しましょう。
少ない投与量から始める
ペットは人間より体が小さい場合が多いので、必要とされるCBDの量も少ないと考えられます。
※人間も、体重や身長が大きい人の方がCBD摂取量が多く必要であると考えられていますが、非常に個人差が激しく、最適な量を定義することは難しいと考えられています。
人間がCBDを使い始める際も、少量から開始して体の反応を見ることが大切だとされています。
しかしペットに対しては、人間以上に少量から、そして増やす量も少しずつにして、様子を見てあげてください。
かかりつけの獣医師に相談
ペットにCBDを投与することで、重大な悪影響があったケースは報告されていませんが、体が小さなペットなので、人間よりも繊細です。
メーカーが発表している数値を参考にしつつも、必ずかかりつけの獣医にCBDの投与について相談してみて下さい。
CBDをペットに与える際の最適量とは?
ペット用のCBDオイルを購入してから、重要になるのは摂取量です。
効果がないのも嫌ですが、CBDを与えすぎることでペットの容態に変化が出るのも怖いです。
ペットに対するCBDの投与量に関しては、アメリカで動物の大麻治療の研究を行う獣医師、ロバート博士が推奨する数値を出しています。
0.05mg/体重1ポンド(約453g)を1日2回
→「0.05mg×体重(kg)×2.2」でおおよその計算が可能
具体例をあげますと、10kgのワンちゃんであれば、0.05×10×2.2=1.1mgが目安の摂取量というようなイメージです。
しかし実際にECサイトを確認すると、この数値はかなり少ないことがわかります。
小型犬であれば1日2回(1投与2.5mg)、中型・大型犬であれば1日2回(1投与5mg)という記載があるブランドもあります。
こちらは動物病院専用のCBDペットブランド『ペットノール』が提示している数値を参考にすると分かりやすいです。
体重1kgあたりCBDを1mg/日を基準に投与
つまり、体重10kgのワンちゃんであれば、1日トータルで10mgのCBDが目安ということになります。
実際はこの辺りの投与量を推奨している事業者が、一番多くなっています。
しかしあくまで目安量なので、ペットの体調や大きさによって量が不十分であったり、効きすぎてしまう可能性もあります。
必ず専門家や獣医などに確認するようにしましょう。
可愛いペットのためにも、服用前にはかかりつけの獣医師に相談必須だね!
海外から人気のペットCBDブランドが日本上陸!?
国内のネットショップでも、ペット用のCBDオイルが販売されている光景をよく目にするようになりました。
そんな今年2月、アメリカで人気のペット専用CBDブランド「BAILEY’S(ベイリーズ)」が、日本代理店のベイリーズジャパンとして、カウンセリングとプロダクト販売を開始いたしました。
音声SNSのClubhouseでも、「BAILEY’S(ベイリーズ)」の代表が質問に答えるルームが作られるなど、事業者の間では大変盛り上がっていました。
以下、ベイリーズのコメントになります。
私たちベイリーズは、ブランドロゴにもなっているパグ犬のベイリーに捧げるために2017年にスタートしました。
子犬の時に保護されたベイリーは、様々な疾患を抱えており長期的な健康維持が常に最優先事項となっていました。
ペットが抱える、高齢による関節痛/食欲減退/免疫機能低下/心臓や腎臓の機能低下/皮膚病/吠える噛むなどの威嚇行為…など上げたらきりのない健康問題の解決を手助けをするために作られました。
私たちの企業としての目標は、価値観が一致し最善の意思を持った人々や企業とのみパートナーを組み、原料から最終製品販売まで最高レベルの誠実さと透明性を維持することです。
「パグが選んだCBD!?」アメリカで人気沸騰中のペット専用CBDブランドBAILEY’S(ベイリーズ)が遂に日本上陸!
ベイリーズのCBD製品は、コロラド州のロバート博士監修のもとで適切な用法容量/含有成分の指導を受けて製造されています。
また、ロバート博士の研究結果に基づいたペットの体重や年齢などを考慮した処方容量のガイドラインなども準備してあるなど、本場アメリカでも話題となっているペットCBDブランドです。
まだまだ日本では人間に対するCBDも普及しきっていない現状ですが、今後ペットCBD市場は海外ブランドの進出も後押しして、右肩上がりになることが予想できます。
まとめ-ペットに対するCBDの正式な研究結果はない!ただ哺乳類なので人間同様の効果が期待できる
今回の記事では、『ペットに対するCBD』について、その効果や安全性、注意点などについて解説させて頂きました。
全体を要約すると、以下のようになります。
- ペットにもECSがあるのでCBDの効果が期待できる
- 必ずペットへのCBD投与は少量から始める
- CBDの投与目安は体重1kgにあたり1mg。しかし獣医への確認は必須!
ペットも人間同様、ECSが備わった哺乳類なので、CBDが有効である可能性が高いです。
まだまだ事例証拠がメインですが、今後研究が進むにつれて、CBD入りペットフードなど、益々ペットCBD市場が盛り上がってくることは間違い無いですね。
CBDの効果を期待してペットに摂取させてあげるのは良いですが、ペットによって体の大きさも違えば、カンナビノイドの量や位置している場所も異なります。
私たちと全く同じ感覚でCBDを与えてあげるのはやめましょう。
あなたの愛する小さなパートナーの身体は、思ったよりも繊細です。
何か改善したい症状があった場合は、まずは専門家やお医者さんに相談しながら、少量からスタートさせてあげましょう。
是非この記事を参考にして、あなたの愛するペットが、CBDでより健康的で楽しい生活を送れることを願っています。